京都で仏像を見るならまず東寺へ ( その2)庭園や塔頭も必見!

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寺と神社の旅研究家。

女性誌の編集者を経て、寺社専門の文筆業を始める。各種講座の講師、寺社旅の案内人なども務めている。著書に「京都仏像を巡る旅」、「お江戸寺町散歩」(いずれも集英社be文庫)、「奈良、寺あそび 仏像ばなし」(岳陽舎)、「近江若狭の仏像」(JTBパブリッシング)など。

こんにちは、寺社部長の吉田さらさです。

3月26日から開催の東京国立博物館の特別展「国宝 東寺―空海と仏像曼荼羅」の予習記事も書いているのですが、ここでは、現地、京都の東寺を拝観するためのご案内をお届けします。

 

前回は、基本の金堂、講堂、五重塔を巡りました。第二回は、よりじっくり拝観したい方のための見どころ情報をお届けします。

東寺は、平安時代初期に国営の寺として建てられ、その後、弘法大師空海に任されました。有名な講堂の立体曼荼羅は、空海が中国で学んできた密教の世界観を表現したものですが、そもそも、その空海とはどんな人だったのでしょうか。

こちらは東寺の境内で見つけた空海さんの像です。

教科書などでは、座った空海像をよく見かけると思いますが、これはその像よりもっと若いころの修行時代の姿です。空海は四国に生まれ、平城京で大学に入って学んだ後、各地で修行をしました。その後中国に渡って密教のすべてを学び、日本に伝えました。そして東寺を任され、真言密教を都に広めたのです。

東寺の境内には、高野山奥之院の遥拝所もあります。

遥拝所とは、遠く離れた特定の聖地を拝むための場所で、その聖地のある方角を向いています。空海は816年に和歌山県高野山を下賜されました。その後、東寺と高野山を行き来し、最晩年になって、高野山を入定の地と定め、東寺を後にします。高野山には、金剛峯寺を中心としたさまざまな堂宇が建ち並び、奥之院には空海の廟があります。空海は亡くなってはおらず、今も静かに瞑想していると信じられており、毎日、食事も届けられています。これを「生身供(しょうじんく)」といいます。

 

生身供は、東寺でも毎日行われています。高野山の生身供は、お供えする食べ物を専用の入れ物に入れて運んでいくお坊さんの姿を遠くから見るだけですが、東寺の生身供は、誰でも参列することができます。

希望者は5時50分くらいに所定の場所に集まります。

鐘が10回鳴らされお堂の中へ。常連の方がたくさんいらっしゃるので迷うことはありません。本来は御影堂というお堂で行われるものですが、この時は修復中のため、大日堂というお堂の中で行われました。御影堂の修理は、2019年12月に完了の予定だそうです。

6時に法要が開始され、一の膳、二の膳、お茶がお供えされます。

法要の最後には、弘法大師空海が持ち帰った仏舎利を頭と両手に授けていただけます。これは「お舎利(しゃり)さん」と呼ばれます。ひじょうにありがたいことなので、近所の方々は、特にこのお授けが目的で通われているようです。

 

 

次ページに続きます。

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第95回
京都で仏像を見るならまず東寺へ ( その2)庭園や塔頭も必見!


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