残り香の愛おしさ・・・匂い袋

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経て、集英社「エクラ」などのライターに。
3年前より京都に在住。
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 残り香の愛おしさ・・・匂い袋

 

美しい女性を表現するのに「香り立つほどの美しさ」という言葉が使われます。女性の美しさには、人の心を惑わすような香りが欠かせないのかもしれません。確かに初対面の人に与える印象で香りが占める部分は、侮れないものがあります。よい香りほど、人との物理的、心理的距離は縮まり、不快な匂いは、顔をそむけたくなります。

 

日本の文化には、昔から香りは欠かせないもの。「源氏物語」の登場人物に、匂宮(におうのみや)、薫(かおる)という青年が登場するのは、ご存知の通り。その名からして、麗しい姿と、そばにいるときっと芳しい香りがするに違いない、と想像が膨らみます。平安時代、高貴な人々は、男女を問わず、香りを衣類などに焚き込めることが、身だしなみのひとつ。上品で雅な香りを漂わすことが教養の証でもありました。雅な香りが風にのってあたりに漂う、貴公子の訪れに、きっと平安時代の女性たちは、御簾の蔭でときめいていたに違いありません。今の時代でも、ステキな香りは、ときめきを誘うもの。京都では、品のある香りに包まれた魅力的な女性たちが多いように思います。

 

歴史の町、京都には、お香の専門店が多いのですが、なかでも女性たちに人気なのが、三条通にある「にほひ袋 石黒香舗」です。安政2年(1855)創業の香りの老舗で、長年、お寺などに納めるお香や線香など扱っていましたが、平成になり日本唯一の匂い袋の専門店に。古い趣の店に一歩入ると、なんともいい香りに全身が包まれます。

匂い袋

「ジャ香入極品金らん大」3024円(税込)

 

店の棚やガラスケースには、友禅や西陣織で作られた色とりどりの匂い袋がずらり…。ここで扱う香りは、白檀、桂皮、丁子などすべて天然香料です。それらを、このお店ならではの割合でブレンドした香りは、上品で、やさしいと評判。4種類から自分好みの香りを見つけるのも楽しいもの。すでに袋詰めされたものだけでなく、種類豊富な愛らしい袋と好みの色の紐を選び、自分だけの匂い袋が作れるのも、この店の楽しみ。

小さな匂い袋は、和服の袂にひそませたり、バッグなどに入れて携帯します。さりげなく、長時間薫るのが、匂い袋の香りの特徴。やさしい香りを纏ったように…。またクロゼットに入れて、下着などへの移り香を楽しむ人も多いとか。

 

昨今、西洋の花やフルーツの香りに馴れてしまった私たち、でも、匂い袋のちょっと渋めな和の香りに包まれると、日本の女性のDNAが刺激される気がします。いい香りのする女性…それは、年齢を超えて、男性が好感を抱く大きな要素なのだという話も…。京美人の香りをぜひお試しあれ…。

 

 

 

匂い袋 看板

にほひ袋 石黒香舗

京都市中京区三条通柳馬場西入ル桝屋町72 ☎075-221-1781

 

 

小原誉子

ブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」

 

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第17回
残り香の愛おしさ・・・匂い袋

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